麻呂黒岡＊四度目の正直之巻＊

華のお江戸は八百八町。季節行事を愛する黒岡家の御曹司、その名は麻呂黒岡。

― おーい、たれか、たれかある！

― おや、ぼっちゃま、今日はお早いお目覚めで。

― うむ。おじさんか。 『春眠暁を覚えず』 とはいえ 『光陰矢のごとし』、『少年老い易く学成り難し』 ということで、花見に行くでおじゃる。

― ははーっ！　『命短し恋せよ乙女』 了解でラジャー！

― ということで、お寝坊のおばさん、さっさと準備するでおじゃる。

― ええ～？　きのう早起きして無駄足踏んだばっかりなのにぃ～。。。


― ささ、ぼっちゃま。毎年恒例ですが、『アイ・ブラック・リバー』 に到着です。見事な桜並木ですなあ！

― やっぱりお花見といえば、ファン待望の 『アレ』 をサービスしないとね。


― 『コレ』 でございますかな？　ぼっちゃま、桜はご覧になれますか？

― ひゃ～！　花見客が一斉にカメラを向けてるでおじゃる～。麻呂の肖像権が危ないゆえ、早く下ろすでおじゃる！


― ぷはあ～♪　油断も空きもないでおじゃる。しかし、今日は凍った冷えちゅう～♪が、ことにんまいでおじゃる。

― では、我々も 「ぷはあ～♪」 とさせていただきますかな。

― かんぱーい♪　


― むむむ？　このすぱいしーなかほりの赤い水は？

― クリコさんからいただいたインド産・命のお水だよ～♪　そして～。。。


― おばさん！　これは！？　4年越しの夢の花見弁当でおじゃるか！？

― むふふ～♪　毎年ガッカリされてるからね。今年こそは、『炒めただけのソーセージ』 と 『茹でただけの卵』、 『洗っただけのトマト』、 『切っただけのきゅうり』、まとめてちっちきさんからいただいたトートバッグに入れていざ出陣！というわけよ～♪

― とかなんとか言って、自分たちのものばかりではないか。


― ちゃんと麻呂のもあるよ～。『最高級舌平目の干し物・いただきもの』 じゃーん！

― いただいたものばかりのような気もするが、ありがたき幸せ。感謝していただきますでおじゃる。はむはむ、うま～♪でおじゃる。


― さて、お腹が膨れましたら、一休みいたしましょう。ぼっちゃまもお休みあそばせ。

― う～む、麻呂にはちとあったかいが、気持ちの良い午後よのう・・・


― さて、一休みしたところで、もう少し歩きましょうか。

― 食べた分は運動しないとね！

― くんかくんか。。。はっ、これは！？


― 桜まつりのちょうちんでしょ？

― 「やすらかに。ペスちゃんありがとう」 とありますな。愛犬（？）への想いを、桜の季節にこめておられるのですな。飼い主様の優しいお心が偲ばれまする。

― ペスちゃん、かわいがられてたんだね～。。。そうか、麻呂も将来、銅像とまでいかなくても、ちょうちんにならなれるね。ふふ。U^ｪ^U

― と歩いているうちに、またのどが渇きましたなあ。。。


― で、また寄り道でおじゃるか？　まったくもってこの飼い主たちは。

― まあ、いいじゃないの。この冬もNO暖房で頑張ったんだからさ。ちょっとくらい、春を楽しませてよね♪


― まあ、年に一度のお花見、無礼講ということで。

― 日も暮れてきたでおじゃるな。まあ、春の一日、ゆっくりいたそう。


ということで、黒岡家今年の花見も楽しく過ごしましたとさ。
そろってお花見できる幸せに、感謝感激♪でおじゃる。U^ｪ^U


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春は気前よく 『モフッ』 とな♪