サモエドに関する街頭調査

5月25日の日記

こじこじ研究室へようこそ。わたくしこじこじ教授と助手の黒岡君（サモエド3歳♂）で、すっとこどっこいな研究活動に日々取り組んでいる。

― 黒岡君。君とコンビを組んではや3年、一日三回散歩のたびに、幾度　「なに犬ですか？」、「サモエドです」　という会話を繰り返したことだろうか。

― ほんと、サモエド教の教祖になった気分っすね。


― 一日一人に布教活動をしたと仮定して、3年間でざっと1000人以上の信者を獲得したことになる。まあ、9割方は3歩歩いたら忘れているだろうがね。まあとにかく、君と出かけると話しかけられることが実に多い。わたしも昔は一人で歩いていると、良く声をかけられたものだが。

― 新興宗教の勧誘っすね。


― 最近はティッシュももらえなくなったよ。って、なにを言わせるのだ。まあ、そういうことで、君に寄せられる意見・感想の数々を聴取するために、今日は街頭調査を行う。

― わーい！　お散歩、お散歩ー！

― では出かけよう。

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― まず最初に君を目にしたときの渋谷系の若者の反応であるが、「チョーでかーい！」、「あの犬ヤバイよ」。黒岡君、なにかヤバイことしでかしたのかね？

― ええー、ぼくしてませんよう。

― 小学生諸君だと、「わー！おっきい犬！」。ふむ、小学生のほうが正しい日本語を使っているようだ。これがご年配になると、「立派な犬ですねえ」。おお！ニュアンスは同じなのに、なにかすごくありがたい気持ちになるね。素晴らしい。

― あと、「しろーい！」、「ふさふさー」っていうのもよく言われますね。

― うむ、見てのとおりだ。そして冬は「あったかそ～う♪」、夏は「暑そ～う…」である。質問も多いぞ。一番は「体重何㎏ですか？」。

― 「たくさん食べますか？」、「お散歩どのくらい？」、「毛抜けますか？」　……書き出したらきりがないですね。


― うむ。しかし、それほど興味関心を示されるというのは、やはりサモエドがマイナー犬種であるからだろう。サモエドの認知度向上委員会としては、行いに気をつけないといけないね。

― はーい！　頑張りまーす。でも知られてないから、やっぱりカン違いも多いですよね。自信を持って、「ピレネー犬ですよね！」とか。

― 白くて大きいからな。いつかは関西弁のおっちゃんに、「あー、あれや、あれ！チャウチャウや！」　と言われたが、「チャウチャウちゃう！」と突っ込めなかったのは、わたしもまだ修行が足りないね。あと酔っ払いで多いのが


「ジョリー！乗りたーい！」だ。乗れんよ。


― この前なんか、「ラスカルー！」って言われちゃいましたよ。

― ぜんぜん違うじゃないか。あと大真面目に言われて驚いたのが、「あの～、目が悪いんですけど、白熊じゃないですよね？」　と　「ライオンのようにも見えますが、なんですか？」。ここは日本である。

― フルコートのときはそう見えるのかな～？？？


― 君の名前を聞かれて　「クローカです」　と答えたら、「いや、あなたじゃなくて、犬の名前」　と言われて困ったこともあったな。


― 「黒岡です」　って聞こえたんでしょうね。あ、またうしろから声がしますよ。


「ほら、見て見て！でっかいお尻～」

― 君のお尻のことだよ。

「プリップリッってして、かわい～い♪」

― なんだ、わたしか。

― 教授っ！　絶対違うっす！

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教授はこれから歯医者である。お留守番のクローカに励ましのポチッを！^o^

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■お散歩データ

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