旅するクローカ その13

みんな、こんばんは！

10年以上前、ぼくが生まれるゼンゼン前に、おじさんが旅した跡をバーチャルなクローカがたどるシリーズ 『旅するクローカ』 へようこそ。
毎週日曜日にお届けしてるよ。

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リアルなクローカが青空のツリーの下でクリスマス気分を満喫しているころ、
バーチャルなクローカはフィンランドでトナカイに会おうとしてたらしい。


さーて、トナカイくんたちに会うにはどうしたらいいんだろうね？

おーい、だれかトナカイの家を知りませんかー？　ってたずねあるいてたら、

フィンランドとノルウェーの国境までお散歩に行ったとき、知り合ったフィンランドの税関のおにいさんが

― ぼくが連れてってあげるよ。

っていってくれたんだ！　わーい！！　よろしくお願いしまーす。

道からはずれたトコに行くには必需品だね、この乗り物。

しゅっぱーつ！


大雪原のど真ん中にやってきたよ。
おにいさんは焚き火の準備。
コーヒー飲んで暖まりながら、気長に待つんだって。
こんなときの焚き火って、心づよいんだ。


…… あたりいちめんの原野だね。なんの気配もないよ？

本当にトナカイくんたちに会えるのかなあ。。。

― ほら、やってきたよ。

え？　どこどこ？

……遠くで何かが動いてるね。


あ！！
ひゃっほー！
トナカイだ！！

こんにちは、ぼくクローカ！　トーキョーから旅してきたサモエド犬なんだ。

（※実際には、ガイドさんがひとかかえほどの香りの強い葉っぱをあたりにまくと、しばらくして匂いにつられたトナカイの集団が地平線のむこうからはるばるやって来ました。ますた注）


きみたちのご先祖とぼくのご先祖はきっとともだちだったんだ！
ひさしぶりだね！
ちょうどコーヒーを入れたトコだよ。。
少しおしゃべりしてかない？

おーい！　トナカイくん！！


ありゃりゃ。。

みんな立ち止まらないで行っちゃった。。

トナカイくんたちも忙しいのかなあ。


『クローカくん、クローカくん』

『きみたちの祖先がぼくたちの祖先を守ってくれてありがとう。
また会おうね』

一頭だけ残ったトナカイが挨拶してくれたんだ。。。

う、うん。また会おうね！　さようなら！

（カリガスニエミ近くの原野にて）


ふー。。。

念願だったトナカイに会えて、クローカ、大満足なんだ！
きょうはぐーっすり眠れそうだよー♪


…… その夜、

…… クローカはこんな夢を見た。

『 さあ、みんなにプレゼントを届けに行こうよ！』


:: 続く ::
(`95 1月末)

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：：ご注意！！：：
元になってるのは10年前の旅行なんだ。だから、写真に写ってる風俗や景観、本文中の文化や風習や物価なんかは、いまではゼンゼンちがうかもしれないんだ。
気をつけてねー^o^;

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