麻呂黒岡＊星に願ひを之巻＊

水無月のある日のこと。麻呂様幼なじみのコロ姫様より、付け文が届きました。

七夕の日にコロ姫様はお御肢の手術のため、数日ご入院なさるとの由。。。

― これは一大事でおじゃる！　おーい、たれかー！たれかあるーっ！

― そんなにあわててどうしたの？

― お、おば、おば、おばさんか！　コロ姫が一大事でおじゃる！

― あ、入院の件でしょ。コロちゃんのお姉さんに聞いたけど、いい先生に診ていただいてるようだから、きっとすぐ元気に退院できるよ。いっしょに七夕様にお祈りしようね。

― うむ。ではさっそく短冊を用意いたせ。

― はいはい、サラサラサラ・・・と。これでいいかな。麻呂の願い事はなんにする？


― おじさんの 「商売繁盛」 はよいとして、なんじゃ、おばさんの 「雑草があんまり生えませんように」 というのは！

― ちょっとサボったら、軽くヤバい～♪なのよね～、草取り。（＾＾；

― ふん、手抜きばかり考えおって。麻呂は冷夏を祈願して、「すとっぷ！地球温暖化！」 と書いてたもれ。

― うん、それも切実だね。麻呂の 「ハアハア」 はCO2大量排出してそうだし。

― 大きなお世話でおじゃる。短冊はそれで良いとして、どれ、コロ姫の早い回復を祈願しに、夜回りは氏神様参りをするといたそう。

― へ～い。


― まずはいつもお世話になってる神社ね。

― もふもふ。コロ姫の手術がうまくいきますように、と。


― 次は繁華街のど真ん中にある神社だよ。

― もふもふ。コロ姫が早く退院して一緒に遊べますように、と。


― 丑三つ時の三社詣出だね。ご利益ありそうな気がするよ。

― もふもふ。皆が健やかでにっこり過ごせますように、と。よし、今のも短冊に書き足してたもれ。

― 了解～。


（七夕当日）
― みんな健康にっこり、と。これでいい？

― うむ。これで五色の短冊～♪になったでおじゃる。ところで今年は、ちゃんと本物の笹ではないか。

― スーパーで買ったんだけどね。2年連続お隣さんから拝借、ってわけにはいかないからさ～。（＾＾；

― しかし今宵は、織姫・彦星の年に一度の逢瀬が叶うか心配でおじゃる。

― そう思って茶壺君の魔獣の毛でできた 『ポメテル坊主』 と 『サモテル坊主』 も下げておいたよ。


― おお、それなら安心。しかし、梅雨も開け切らぬこの時期に七夕とは、皮肉なものよの。

― よく気が付いたね、黒岡君！あ、違うキャラだった。。。本来こうした季節行事は旧暦で行ってたのよね。旧暦の7月7日なら、梅雨も明けてて月も夜半に沈むから、星がキレイに見えるってわけ。今年の旧暦でいうところの七夕は8月7日だってさ。詳しくは国立天文台のHP 『伝統的七夕の日』 を見てね。

― なんと、そうした訳でおじゃるか。


― まあどうせ黙っていても、旧暦の七夕まで得意の放置ぷれいでおじゃろう？

― きっと～、たぶん～、その通り！　てへ♪


― まあ、それはともかく。麻呂の織姫・コロ姫よ、早く良くなるようお祈りしてるでおじゃる。

― みなさんの 『にっこり』 もお祈りしてま～す。

― 皆の願い事、お手紙欄↓にたくさん書いてたもれ～。U^ｪ^U


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